将棋の神様 〜将棋ブログ〜

将棋はおもしろい!

王将戦1日目を振り返ろう!

いよいよ年も明けまして、王将戦の季節がやってきました。現在の王将は振り飛車党党首の久保王将です。さばきのアーティストとして数々の名局を築いてきました。対します挑戦者は若手のホープ豊島八段です。豊富な読みと研究で他の棋戦でも勝ちまくっています。


13手目


f:id:edogamuku:20180108145806j:plain

先手 ▲久保王将 なし

後手 △豊島八段 なし


先手の久保王将の初手は▲7七歩で角道を開けました。久保王将が振り飛車にすることは確実でしょうが、豊島八段の作戦が注目される中、相振り飛車が確定しました。この戦型は先月のA級順位戦でも指されており、久保王将が勝利しております。豊島八段の研究に注目です。


28手目


f:id:edogamuku:20180108150437j:plain

先手 ▲久保王将 なし

後手 △豊島八段 なし


先手は矢倉を目指しており、後手は美濃囲いに囲いました。先手は9筋の歩をつき越しており、その分囲いの整備が遅れておりました。そこになんと豊島八段の28手目▲4五銀とぶつけました!先月の竜王戦第5局の銀のぶつけを思い出します。△同銀、▲同歩、△3三角成、▲同桂までは進むと考えられます。後手の狙いは5五角がありますが、先手としましても、指したい手は指しております。これも豊島八段の研究の範囲内なのでしょうか?今後の展開に注目です!


48手目


f:id:edogamuku:20180108151604j:plain

先手 ▲久保王将 なし

後手 △豊島八段 角、銀 、歩3枚


先程から先手は▲6六角と打ちました。後手の5五角の狙いを消しており桂も睨んでいる一手です。そこで豊島八段は△4四角と打ちました。私の感覚としましては、ここに銀を使うのは後手を引いている感じがしましたが、これも研究の内なのでしょうか?しかし飛車先の歩をつき、▲3三銀を強要した後の△3五歩は流石の構想でした。お互いに一歩も引かず、流れるような手順で図まで進みました。


55手目


f:id:edogamuku:20180108152757j:plain

先手 久保王将 銀

後手 豊島八段 角、金、銀、歩2枚


先手は飛車を取りましたが、△2八歩が厳しく、同玉と取ると2六歩が詰めろになり後手の攻めを速めてしまいます。△4三飛成も甘く後手の攻めの方が速いので、久保王将は桂を取るために成銀を引きました。ここで本局で初めて豊島八段が長考し時間を使います。△2九歩成、▲2五成銀までは予想されますが、豊島八段の構想はいかに!?

ここで豊島八段が1時間21分を使い、封じ手にしました。消費時間も久保王将が4時間29分に対し、豊島八段が2時間57分と1時間以上の差があります。検討陣も後手優勢で一致しております。

34手目の△4四銀は重いと思ったのですが、豊島八段の構想力には恐れいります(笑

2日目も激戦に期待しましょう!