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王位戦予選 郷田真隆九段 VS 飯塚祐紀七段

現在、菅井王位と豊島棋聖による王位戦7番勝負が開幕されていますが、すでに来期に向けての予選は始まっています。

本局は郷田九段と飯塚七段の一戦です。



3手目

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飯塚七段 ▲ なし

郷田九段 △ なし


郷田九段が早々に居飛車を明示すると、飯塚七段は矢倉を目指す立ち上がりになりました。「矢倉は終わった」とも言われているのは有名な話ですが、飯塚七段は矢倉が終わっていないところを見せてくれるのでしょうか?注目の一戦です。


52手目

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飯塚七段 ▲ 歩3枚

郷田九段 △ 歩


この局面で昼食休憩に入りました。消費時間は飯塚七段が58分、郷田九段が37分で、昼食は飯塚七段が炒飯、郷田九段が冷やしとろろそばです。

先手の▲8六歩、△同歩、▲8七歩、△同金、▲8六角の手順は見習いたいです。以下、▲5九角成、△同玉、▲8七飛車成で先手良しです。現局面は郷田九段の方が指しやすそうに感じます。



66手目

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飯塚七段 ▲ 角、銀、歩

郷田九段 △ 角、歩


郷田九段が長考で▲9八銀と打った局面です。△8八金は▲7六歩、△9八金、▲7七歩成、△同金、▲6五角で金銀両取りになってしまいます。後手の攻めが決まっているのでしょうか?



87手目

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飯塚七段 ▲ 角、銀、歩3枚

郷田九段 △ 飛車、銀、歩2枚


飯塚七段が▲8七玉と指した局面です。次に▲9六玉と上がれば、しばらくは寄らない形になります。飯塚七段の粘り強い差し回しで形勢は先手良しとも言えない形になってきました。



147手目

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飯塚七段 ▲ 歩5枚

郷田九段 △ 角、金、桂2枚


すごい将棋になってきました(笑)もうこの局面では先手が勝ちにくい局面です。先手玉は上部が手厚く、入玉も見えてきました。後手が勝つには、入玉を目指さないといけないようにも感じますが、郷田九段の構想はどうなのでしょうか?


194手目

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飯塚七段 ▲ 飛車、金3枚、桂、歩3枚

郷田九段 △ 歩3枚


この局面で飯塚七段の投了となりました。優勢に進めていた郷田九段ですが、飯塚七段の粘り強い差し回しに最後まで気の抜けない熱戦となりました。途中は後手が優勢になる局面もあったと思いますが、郷田九段の勝ちとなりました!

敗れた飯塚七段ですが、矢倉はまだ終わっていないことを証明してくれた一局だったと思います。

次回の対局にも期待です!!