将棋の神様 〜将棋ブログ〜

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第32期竜王戦七番勝負 第5期 豊島名人 VS 広瀬竜王

冬の風物詩とも言える竜王位を決める戦いも佳境に入ってきました。

 

豊島名人が3連勝で開幕した本シリーズですが、広瀬竜王がカド番を制しました。

 

本局もカド番を凌ぐのか?それとも豊島名人の史上4人目の竜王・名人の誕生となるか?注目の一戦です。

 

10手目

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豊島名人▲ なし

広瀬竜王△ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

先手は飛車先の歩を保留している点がポイントです。

 

角換わりは研究が深い戦法でもあり、序盤はあまり時間が掛からなずに進みそうです。

 

39手目

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豊島名人▲ 角

広瀬竜王△ 角

 

豊島名人の気持ちが現れているように銀をぶつけました。

 

△同銀ですと、▲同桂、△4四銀に▲6三銀が厳しそうです。

 

74手目

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豊島名人▲ 角、歩5枚

広瀬竜王△ 角、桂

 

後手がと金作りに成功した局面です。

 

駒割りも後手の桂得ですが、歩切れでもあります。

 

75手目

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豊島名人▲ 角、歩5枚

広瀬竜王△ 角、桂

 

なんと豊島名人が飛車を切りました!

 

△同銀に手に入れた桂を使い、▲6六桂が狙いの一手になります。

 

△8四飛から▲7五角が狙い筋として残りますが、先手玉も▲7九の地点にいるため、飛車が相手の手に渡ると当たりが厳しそうではあります。

 

98手目

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豊島名人▲ 角、桂、歩5枚

広瀬竜王△ 角、銀、歩

 

広瀬竜王が踏み込んだ局面です。

 

検討陣によると▲2ニ飛成、△同飛成、▲同角成、△8九銀成らず、▲9七玉で詰みを逃れている可能性が高いとのことです・・・

 

詰まないとなると大逆転になってしまいますが

 

121手目

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豊島名人▲ 飛、角、金、銀4枚、桂2枚、歩6枚

広瀬竜王△ 飛、歩

 

あと1枚歩があれば先手玉が、△6八歩に▲5九玉は△6九飛までなので、△7九玉ですが、そこで▲7八歩、△同玉、▲8六桂から詰みます。

 

しかし、後手は1歩しかないのでギリギリ先手が凌いでいます。

 

投了図

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豊島名人▲ 金、銀2枚、桂、歩5枚

広瀬竜王△ 銀

 

この局面で広瀬竜王が投了しました。

 

同時に史上4人目の竜王・名人が誕生しました!

 

まだ豊島竜王・名人はタイトルの防衛に成功していないので、是非名人のタイトルを防衛してほしいです。

 

A級順位戦は渡辺三冠が独走しております!

 

これから熱い闘いに期待しましょう!