第13回 朝日オープン本戦 藤井聡太七段 VS 斎藤七段
1月19日に対局が行われた藤井七段と斎藤七段の一戦を振り返りたいと思います。
本局の勝者は準決勝に進出します。
藤井聡太七段は現在、朝日オープンを2連覇しており、3連覇の期待もかかっております。
朝日オープン戦は持ち時間が各40分で、使い切ると1手60秒未満で指す棋戦です。
プロの他の棋戦と比較すると早指しの棋戦と言えます。
早指しの棋戦では瞬発力が求められる局面が多く、若手には有利な棋戦とも言えます。
本戦に参加しているメンバーもトッププロばかりで、優勝するのは大変なことです。
そんな中で、3連覇を狙う藤井聡太七段とタイトルも獲得した若手のホープの斎藤七段が2回戦で戦うことになりました。
本局の前に藤井聡太七段は菅井七段を、斎藤七段は三浦九段を破り、本局に駒を進めております。
両者の対戦成績は菅井七段の2勝1敗と菅井七段がリードしております。
2手目
藤井七段 ▲ なし
斎藤七段 △ なし
両者ともに飛車先を突き合い、居飛車を明示しました。
35手目
藤井七段 ▲ 角
斎藤七段 △ 角
両者が得意としている角換わりになりました。
ポイントとしては先手が9筋を突き越している点と▲4八金ではなく、▲3八金と上がった点でしょうか・・・
後手は9筋を省略して先行を狙う方針かもしれません。
47手目
藤井七段 ▲ 角
斎藤七段 △ 角、歩
なんともジリジリした展開になりました。
形勢はまだまだ分かりません。
仕掛けるタイミングも難しそうです・・・
71手目
藤井七段 ▲ 角
斎藤七段 △ 角、歩
お互いに間合いを測りながらの局面が続いていましたが、藤井七段がとうとう仕掛けました。
まずは開戦は歩の突き捨てからの格言通りに3筋の歩を突き捨てました。
しばらくの間は先手の攻め・後手の受けの局面が続きそうですが、どのタイミングで後手が反撃に転じるのかにも注目です。
121手目
藤井七段 ▲ 角、桂、歩
斎藤七段 △ 銀、桂2枚、歩4枚
局面は終盤で、先手の藤井七段が優勢な局面です。
次の▲4二角成が厳しいので、後手が受けに回ると思います。
71手目の突き捨てから一気に藤井七段が攻め、優勢を築きました。
やはり強いですね笑
147手目
藤井七段 ▲ 角、金、銀、歩3枚
斎藤七段 △ 金、桂、歩7枚
この局面で斎藤七段が投了しました。
△4四同銀直は▲2三桂成、△同玉、▲4一角から詰みます。
藤井七段が準決勝に進出し、3連覇に向けて大きく前進しました。
次回の対戦相手は千田七段です。
熱戦を期待したいと思います!