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第70期王将戦二次予選 三浦九段VS木村九段

8月24日(月)に行われた王将戦二次予選の決勝を振り返ります。

 

本局の勝者は王将戦挑戦者決定リーグ入りを果たす重要な一局です。

 

トーナメントからの勝ち上がり者とシード棋士4人を加えた計7人でリーグ戦を行い、渡辺明王将への挑戦権をかけて戦います。

 

 

10手目

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三浦九段 ▲ なし

木村九段 △ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

両者ともに得意としている戦法です。

 

 

33手目

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三浦九段 ▲ 角

木村九段 △ 角

 

先手が3筋の歩を突き捨てました。

 

△同歩に▲4五桂と跳ねる進行になりそうです。

 

 

44手目

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三浦九段 ▲ 角、歩

木村九段 △ 歩

 

▲6五歩に△3八角と指した局面です。

 

▲6四歩、△2九角成、▲6三歩成の進行は先手の駒損ですが、と金の存在が大きそうです。

 

この局面でお昼休憩に入りました。

 

消費時間は☗三浦九段が50分、☖木村九段が44分です。

 

持ち時間は各3時間です。

 

昼食の注文は三浦九段がざるそば、木村九段は注文なしです。

 

 

48手目

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三浦九段 ▲ 角、銀、歩2枚

木村九段 △ 歩

 

木村九段の狙いの一手が指されました。

 

▲6六歩に△6三飛とと金を取り除けば、後手玉は安全になります。

 

 

71手目

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三浦九段 ▲ 角、銀、歩3枚

木村九段 △ 香、歩2枚

 

居飛車らしい攻め合いとなりました。

 

現状は後手が駒得ですが、後手玉は裸に近い形で怖いところです。

 

後手は△4七桂成が待望の一手で、一手を間に合わせたい局面です。

 

 

84手目

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三浦九段 ▲ 角、金、桂、歩3枚

木村九段 △ 銀、桂、歩2枚

 

▲4三歩成を手抜いて、△4五香と指しました。

 

玉の周りの金を攻めるのはセオリーです。

 

▲4三歩成には、△1三玉の早逃げで詰めろを逃れることができます。

 

 

94手目

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三浦九段 ▲ 角、金、香、歩3枚

木村九段 △ 金、銀、歩3枚

 

後手は上部の脱出を防ぐ一手を放ちました。

 

☖7九銀、☗5八玉、☖4七桂成、▲同玉でかなり先手玉が危ないです。

 

 

投了図

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三浦九段 ▲ 角、香、歩2枚

木村九段 △ 歩5枚

 

△6八金を見て、三浦九段が投了しました。

 

投了図以下、☗4九玉、☖4八歩、☗同玉、☖4七桂成、☗同玉、☖3六銀、☗5六玉、☖4五銀、☗同玉、☖5五金、☗3五玉、☖1五竜、☗2五合、☖4六馬で詰んでいます。

 

木村九段が初めて王将戦挑戦者決定リーグ入りを果たしました。

 

これで王将戦挑戦者決定リーグの7人が出揃いました。

 

メンバーは羽生九段、広瀬九段、藤井聡太二冠、糸谷、豊島竜王佐藤天彦九段、永瀬二冠、木村九段の豪華なメンバーとなりました。

 

熱戦が確実な王将戦挑戦者決定リーグに期待したいです!