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33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負 第2局 羽生九段VS丸山九段

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8月25日に行われた33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負の第2局を振り返ります。

 

豊島竜王への挑戦権をかけた挑戦者決定戦三番勝負は第1局を丸山九段が制し、本局を迎えました。

 

山九段は角換わりのスペシャリストとして、先手番では角換わり、後手番では後手一手損角換わりを磨いてきました。

 

対する羽生九段は居飛車を中心としたオールラウンダーで、相手の得意戦法も受けて立つ王道の将棋です。

 

 

25手目

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山九段 ▲ 角

羽生九段 △ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

先手の丸山九段は早繰り銀を採用し、後手の羽生九段は腰掛け銀を採用しました。

 

通常、腰掛け銀は早繰り銀に対し有利と言われています。

 

後手から△4五歩と突かれる前に▲3五歩と突っ掛けました。

 

 

31手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角、歩

 

▲5五銀〜▲6四銀と先手が1歩得をしました。

 

以下、△6二飛、▲7五銀、△6七飛成、▲6六銀引、△6五歩、▲6八歩、△6六歩、▲6七歩、△同歩成と進む展開も考えられますが、後手は居玉の状況で相手に飛車を持たれるのは厳しそうです。

 

 

〔 お昼休憩 〕

 

31手目から以下、△4二玉、▲5八金、△6二飛、▲7五銀、△3六歩、▲6六銀、△3一玉、▲9六歩の局面でお昼休憩に入りました。


消費時間は△丸山九段が37分、△羽生九段が57分です。

 

持ち時間は各5時間です。

 

昼食の注文は丸山九段が麻婆豆腐丼、羽生九段がチキンカツレツです。

 

 

54手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角

 

お互いに手が出しづらい局面が続いていましたが、羽生九段が局面を打開しました。

 

▲5四同歩は△8二角、▲5五角、△7三桂、▲3八飛、△5四銀、▲2八角、△6五桂から後手が指せそうです。

 

 

〔 夕食休憩 〕

夕食の注文は丸山九段がヒレカツ定食と赤だし、羽生九段がちらし中です。

 

 

67手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角、歩4枚

 

先手は1歩を手に入れるために、香車を走りました。

 

△同香、▲2五歩、△同歩、▲5五銀、△4七銀成には、▲2四歩の攻め合いが想定されます。

 

 

90手目

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山九段 ▲ 角、銀2枚、歩5枚

羽生九段 △ 角、金、香、歩

 

△6七飛成と指す前に△8四歩と指しました。

 

以下▲8四同金、△6七飛成、▲7八銀、△8六歩と進むと後手が良さそうです。

 

 

106手目

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山九段 ▲ 銀2枚、香、歩5枚

羽生九段 △ 飛、金、銀、歩3枚

 

後手は金合いで確実に受けました。

 

上部が開けているので、後手玉を詰ますことは難しそうです。

 

 

投了図

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山九段 ▲ 金、香、歩5枚

羽生九段 △ 飛、金、銀、歩3枚

 

この局面で丸山九段が投了しました。

 

これでお互いに1勝1敗となりました。

 

第3局は9月19日に行われます。

 

第3局も熱戦に期待したいです!