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王座戦第1局 中村太一王座 VS 斎藤慎太郎七段

台風21号が到来している中、神奈川県の「陣屋」で第66局王座戦の第1局が開幕しました。

前期、絶対王座の羽生竜王を破り王座に就いた中村王座が初防衛するのか、初タイトル奪取を目指す斎藤七段がタイトルを奪取するのか注目の一戦です。


36手目

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斎藤七段 ▲ 角

中村王座 △ 角


戦型は角換わり腰掛け銀で最近流行中の4八金と2九飛車型になりました。王座戦の持ち時間は各5時間です。両者序盤の研究も豊富で気が抜けません。後手は7二金が工夫の一手です。


43手目

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斎藤七段 ▲ 角

中村王座 △ 角、歩


この局面で中村王座が10分使い、休憩にはいりました。昼食は中村王座がチキンカレーとグレープフルーツジュース、斎藤七段がビーフカレーとアップルジュースです。消費時間は斎藤七段が1時間33分、中村王座が1時間10分です。



49手目

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斎藤七段 ▲ なし

中村王座 △ 角、歩2枚


桂跳ねから斎藤七段が猛攻を仕掛け、2筋を突破しました。次に▲3三角、▲3三銀引きが考えられます。後手として猛攻を受けきる必要があり、大変な将棋に感じられます。



62手目

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斎藤七段 ▲ 歩

中村王座 △ 角、歩


銀の割打ちが入りました。ここから、▲2五飛車、△4八銀成、▲3四飛車、△2五角が詰めろ飛車取りでこれは先手がいけません。検討陣の形勢は難しいとの判断です。



80手目

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斎藤七段 ▲ 銀、歩2枚

中村王座 △ 角、金、桂、歩


感想戦で中村王座が後悔した一手です。角道を通した手ですが、自玉の歩を突く一手でリスクの高い一手でもあります。激闘の終盤を制するのはどちらになるのでしょうか⁈



100手目

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斎藤七段 ▲ 角、桂、歩4枚

中村王座 △ 金、歩2枚


斎藤七段はと金を活用して中村王座を追い詰めます。しかし、中村王座も馬と飛車を交換すると、敵陣に飛車を打ちつけました。

斎藤七段が優勢だと思っていましたが、ここまでくると難解な局面です。王座戦は5戦なので、開幕の1勝は非常に大事です。



135手目

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斎藤七段 ▲ 桂、歩7枚

中村王座 △ 桂、歩3枚


この局面で中村王座が投了しました。以下、▲8三金、△同金、▲同飛車、△同玉、▲7三金の詰めろです。先手玉は詰みません。斎藤七段が優勢に進めましたが、中村王座の粘りも流石です。

第2局は9月20日京都市のウスティン都ホテル京都で開幕します。次回の熱戦にも期待です!