第60期王位戦挑戦者決定リーグ 羽生九段 VS 永瀬七段
豊島王位への挑戦権をかけて挑戦者決定リーグ戦が開幕しました。本局は3月22日に開幕した白組の初戦です。
15手目
羽生九段 ▲ 歩3枚
永瀬七段 △ 歩2枚
後手が横歩取りに誘導しました。最近は角換わりなどが多いです。
23手目
羽生九段 ▲ 歩2枚
永瀬七段 △ 歩2枚
先手は▲6八玉を選択しました。▲5八玉に比べて左辺からの攻めに当たりが強い点がありますが、有力な作戦の一つです。
30手目
羽生九段 ▲ 歩2枚
永瀬七段 △ 歩2枚
先手は浮き飛車から▲2八に飛車を引きました。一方の後手はひねり飛車模様の将棋ですが、△5四飛車の形が歩越し飛車の形になるので、形はあまり良くなさうですが、5筋を狙いをつけています。
37手目
羽生九段 ▲ 歩
永瀬七段 △ 歩
部分的には先手の損ですが、落ち着いた展開になれば9筋の位が活きる展開です。
47手目
羽生九段 ▲ 歩
永瀬七段 △ 歩
先手はなんとも珍しい形になりました。左辺の壁を解消したのは大きそうです。眠っている角の使い道がポイントになりそうです。
53手目
羽生九段 ▲ 歩
永瀬七段 △ 歩
先手の囲いも完成に近づいてきました。次に▲7八金と指せば強い戦いに備えることがができます。後手も美濃囲いの堅陣ですので、どちらがどのタイミングで仕掛けるのかがポイントになりそうです。
60手目
羽生九段 ▲ 歩
永瀬七段 △ 歩
先手が角の活用を図りましたが、後手がすかさずに端攻めにでました。
66手目
羽生九段 ▲ 歩3枚
永瀬七段 △ なし
後手が端の位を確保しました。▲9七金に後手の仕掛けに注目したいです。ただ現状は歩切れですので、攻めも限られそうです。
81手目
羽生九段 ▲ 歩6枚
永瀬七段 △ 歩
お互いにジリジリした展開が続いています。次に△8五歩が見えますが、そのときの先手の対応に注目です。
91手目
羽生九段 ▲ 歩5枚
永瀬七段 △ 桂
△9五桂を消して局面を複雑化しました。
投了図
羽生九段 ▲ 角2枚、金2枚、桂、歩3枚
永瀬七段 △ 歩2枚
この局面で羽生九段が投了しました。以下、▲9八玉に△8七歩で先手が受けても一手一手になります。永瀬七段がリーグ戦を白星で飾りました!