第44期棋王戦 第4局 渡辺二冠 VS 広瀬竜王
渡辺二冠が棋王戦7連覇を達成するのか、広瀬竜王がフルセットに持ち込むのか?注目の第4戦です!
10手目
渡辺二冠 ▲ なし
広瀬竜王 △ 角
戦型は角換わりになりました。最近では先手が▲2五歩とする形が多いです。
29手目
渡辺二冠 ▲ 角
広瀬竜王 △ 角
先手はバランスの良い形を作りました。
42手目
渡辺二冠 ▲ 角
広瀬竜王 △ 角
後手から仕掛けました。後手番で先行できる形を作れれば、後手としては不満はないところです。次の一手は▲6九飛が予想されます。
47手目
渡辺二冠 ▲ 角、歩
広瀬竜王 △ 角
42手目から先手は▲6九飛ではなく、▲6五歩と堂々と対応しました。渡辺二冠の構想は▲4六角として攻めを牽制する狙いのようです。ただ飛車先の歩は切られてしまいます。
51手目
渡辺二冠 ▲ 歩
広瀬竜王 △ 角
盤上の桂馬を消しにかかった局面です。攻めの桂馬と守りの桂馬の交換で後手が良さそうですが、先手も桂馬を手持ちにできるメリットもあります。
59手目
渡辺二冠 ▲ 桂、歩
広瀬竜王 △ 角、桂、歩
後手は8筋の歩の交換に成功しました。ただ先手も厚みを作れたとも見れるので、形勢判断は難しいところです。
63手目
渡辺二冠 ▲ 桂
広瀬竜王 △ 角、桂、歩2枚
先手が2筋の歩を突き捨てから反撃にでました。
△同歩ですと、▲7三角成、△6四銀、▲7二馬、△8四飛、▲4六桂が狙いの一つになります。
66手目
渡辺二冠 ▲ 桂
広瀬竜王 △ 角、桂、歩3枚
後手が63手目から歩を取らず、先手に歩を取り込ませて対応しました。
72手目
渡辺二冠 ▲ 銀、桂、歩
広瀬竜王 △ 銀、桂、歩3枚
角には角で対応しました。▲7三角成ですと、△6六歩が厳しそうです。
76手目
渡辺二冠 ▲ 角、銀、桂、歩
広瀬竜王 △ 角、銀、桂、歩2枚
角交換から先手が3筋に争点を求めましたが、後手は6筋に歩を垂らしました。次の△6七歩成が厳しいです。
82手目
渡辺二冠 ▲ 角、桂、歩2枚
広瀬竜王 △ 角、歩
後手が先手の囲いを崩そうとしている局面です。駒の損得はありません。形勢も難しいところです。
86手目
渡辺二冠 ▲ 角、歩4枚
広瀬竜王 △ 角
後手が△8五歩と歩を合わせました。すぐに▲7七銀より△8五飛から△6五飛の転換の狙いがあり、先手玉が戦場に近い意味があります。
91手目
渡辺二冠 ▲ 角、銀2枚、歩4枚
広瀬竜王 △ 角、銀
△7七銀成から後手がと金を作りました。しかし、後手の歩切れも気になるところです。先手としては相手に歩を渡さない攻めができれば優勢になりそうです。
101手目
渡辺二冠 ▲ 角、銀、歩5枚
広瀬竜王 △ 飛車、桂
先手が優勢の局面です。91手目から先手が▲3五角として歩を渡さない攻めで、優勢を築きました。後手は斜めの駒がないの攻めが続きそうにありません。
105手目
渡辺二冠 ▲ 角、銀、桂、歩5枚
広瀬竜王 △ 桂
「両取り逃げるべからず」の格言通りに▲5四銀と桂馬を取りました。△2四竜としても▲5三銀成として先手が良さそうです。
110手目
渡辺二冠 ▲ 銀、桂、歩4枚
広瀬竜王 △ 角、銀、桂、歩
▲8五歩とした時に8六に空間ができるため、後手にも楽しみがでてきました。
113手目
渡辺二冠 ▲ 銀、桂、歩4枚
広瀬竜王 △ 銀、桂、歩
決めてになりそうな王手です。△2二玉に▲4二飛成で後手に有力な手段がなさそうです。
123手目
渡辺二冠 ▲ 角、金、銀、桂、歩5枚
広瀬竜王 △ 銀
先手が良さそうですが、△7七銀、▲同金、△同銀不成、▲同玉、△4八飛車成が詰めろになり、その時に後手玉が詰むかどうかになりそうです。
先手の駒が豊富なので詰みそうではありますが。
投了図
渡辺二冠 ▲ 銀、桂2枚、歩4枚
広瀬竜王 △ 金2枚、銀、歩2枚
この局面で広瀬竜王が投了しました。これで渡辺二冠が棋王位を7連覇しました!