第45期棋王戦予選 藤井七段VS村田六段
今期の棋王戦は渡部棋王と広瀬竜王のカードで2月から開幕しますが、来期の挑戦者を決める戦いが既に始まっております。
本局は藤井七段と村田六段の一戦になります。
21手目
村田六段 ▲ なし
藤井七段 △ なし
村田六段が思い切った作戦を採用しました。先手は銀冠に組むと思いますが、▲2五歩と伸ばしており、どのように影響するのか注目です。
28手目
村田六段 ▲ なし
藤井七段 △ なし
先手は銀冠まで組めればいいのですが、組み前に後手が急戦を仕掛けそうな雰囲気です。▲8八玉まで囲んでも▲3六歩がコビンが空いていて少し怖いところでもあります。
38手目
村田六段 ▲ なし
藤井七段 △ なし
印象としては先手がまとめづらそうな局面です。先手は離れ駒が多いで、神経を使いそうです。
46手目
村田六段 ▲ 桂
藤井七段 △ 銀、桂、歩
現状の駒割りは互角です。まだまだ難しい局面が続きそうです。
52手目
村田六段 ▲ 桂、歩
藤井七段 △ 銀、桂
後手が3筋が拠点を作り、角交換を持ちかけました。後手が指しやすそうだとは思います。角交換の後に△2八角もあります。
68手目
村田六段 ▲ 金
藤井七段 △ 銀、桂2枚、歩3枚
▲同銀ですと△8九馬、▲同飛、△7七飛車成で後手が良さそうです。ただ先手の受けも難しそうです。
78手目
村田六段 ▲ 歩
藤井七段 △ 銀2枚、桂2枚、歩3枚
後手が龍を作ることに成功し、桂の犠打を打った局面です。終盤は駒の損得よりも速度が大切です。
82手目
村田六段 ▲ 飛、歩
藤井七段 △ 角、金、銀2枚、桂2枚、歩3枚
△3八金、▲5九玉、△4九金までの詰めろです。先手は詰めろを受ける必要があります。後手が優勢になったと思いますが、先手がどのように受けるか注目です。
投了図
村田六段 ▲ 飛、歩
藤井七段 △ 角、金、銀、桂2枚、歩3枚
この局面で村田六段が投了しました。次に△4九金からの詰みがあるため投了もやむを得ません。
藤井七段が強さを見せつけた一局でした。これからの両者の活躍に期待したいです!