第67期王座戦一次予選 島本五段VS里見女流四冠
昨日の王座戦の熱戦が冷め止まない中、既に来季の挑戦者を決定する戦いは行われております。
島本五段はプロ9年目の31歳で1度順位戦からフリークラスに降級しました。フリークラスに降級すると、10年間にある一定の成績をあげて順位戦に復帰しないと引退となってしまいます。降級してから5年後に好成績をあげて順位戦に復帰しました。きんとう戦という独特の戦法を用いたり、棋風は個性的な棋士です。
一方の里見女流四冠は「出雲のイナズマ」というキャッチフレーズで、終盤力を武器に女流棋戦で圧倒的な成績を収めています。奨励会の三段に在籍していましたが、2018年をもって年齢制限の26歳になったので、退会しました。今後はプロ編入試験などは受けない方針で、将棋の普及活動やイベントにも力を入れていくとのことです。
そんな両者の激闘に注目です!!
33手目
島本五段 ▲ 歩
里見女流 △ 歩2枚
戦型は対抗形になりました。後手を持って不満なしの局面です。玉の堅さは美濃囲いで後手の方が堅く、角も捌けそうです。先手としては相手の大駒を押さえる展開にしたいです。この局面で昼食休憩に入りました。昼食は島本五段が注文なし。里見女流四冠が玉子とじうどんでした。午後からの対局にも注目です!
72手目
島本五段 ▲ 角
里見女流 △ 歩
ここで後手が桂頭攻めにでました。角も急所のラインに効いており、後手良しの局面です。▲6七銀、△3八歩、▲4六歩、△7六歩、▲同銀、△6六角が一例です。
投了図
島本五段 ▲ 銀2枚、桂、歩2枚
里見女流 △ 金、歩2枚
この局面で島本五段が投了しました。後手は美濃囲いが手付かずで、投了も止む無しの形勢です。強さを見せつけた里見女流四冠の快進撃に期待です!敗れた島本五段もこの敗戦をバネに他の棋戦にも期待です!