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第77期C級1組順位戦 藤井七段VS門倉五段

順位戦も佳境に入り、昇級者や降級者が決定され始める季節になってきました。今回の対局は未だ順位戦負けなしの藤井七段と星が伸び悩んいる門倉五段との対局です。


3手目

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門倉五段 ▲ なし

藤井七段 △ なし


藤井七段が恒例の2手目の8四歩と指しました。対する門倉は端歩を突きました。門倉五段は振り飛車党ですが居飛車も指します。振り飛車を指すならば1筋の歩は玉の逃げ道を確保している手なので損になる手ではないです。早くも駆け引きが行われる展開となりました。



20手目

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門倉五段 ▲ なし

藤井七段 △ なし


門倉五段の作戦は四間飛車でした。まだ居玉をキープしており、藤井システムの可能性が高いですが、藤井七段も端歩にあいさつしており、穴熊に囲うのかは微妙なところです。



32手目

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門倉五段 ▲ なし

藤井七段 △ なし


藤井七段は左美濃に構えました。先手の角道に後手玉が睨まれているだけに危険に思えますが、▲2五歩からの仕掛けも大丈夫と見越しているのでしょうか?


41手目

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門倉五段 ▲ なし

藤井七段 △ なし


とうとう門倉五段が攻めました。△同歩とは取れないとなると、△7三角でしょうか?



57手目

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門倉五段 ▲ 歩

藤井七段 △ 歩3枚


先手が桂を繋いだ局面です。後手が同桂と取ると▲同桂、△同金、▲3四桂が詰めろ飛車取りになり厳しそうです。なので、△同金で取ると思われますが、そこで門倉五段に厳しい手があるのでしょうか?



投了図

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門倉五段 ▲ 飛車、金3枚、銀、桂

藤井七段 △ 角、銀、桂、歩4枚


この局面で門倉五段が投了しました。難解な局面が続きましたが、藤井の巧みな差し回しで勝利を収めました。これで藤井七段は順位戦7連勝で昇級が見えてきました。門倉五段は1勝6敗で踏ん張りどころです。次回の対局にも注目です!