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第39回日本シリーズJT杯 羽生竜王VS渡辺棋王

冬が近づき、日が短くなってきたこの頃、日本シリーズもベスト4が出揃いました。本局は準決勝第一局の羽生竜王と渡辺棋王の一戦です。ここまでの通算成績は羽生竜王の40勝35敗です。本局は76局目になります。一時期は渡辺棋王が勝ち越していましたが、現在は羽生竜王が盛り返しています。

2人は大舞台で戦うことが多く、永世竜王の称号をかけた第21期竜王戦は伝説となっています。羽生竜王の3連勝後の渡辺棋王の4連勝で、将棋界初の3連敗後の4連勝で渡辺棋王永世竜王を獲得しました。それから9年後、第30期竜王戦で羽生竜王が雪辱を果たし、永世竜王を獲得しました。これにより、永世7冠も達成し、国民栄誉賞も受賞しました。

そんな2人の平成のゴールデンカードの対局に期待です!



11手目

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渡辺棋王 ▲ 角

羽生竜王 △ 角


戦型は角換わりになりました。相掛りの出だしでしたが、渡辺棋王が角換わりに誘導しました。短い時間の将棋ですので、先手の利を生かして攻める展開に持ち込むことも一つの考えにあると思います。



72手目

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渡辺棋王 ▲ 歩3枚

羽生竜王 △ 桂、歩2枚


▲5五角の数の攻めに対して、△3二飛と受けた局面です。玉と飛車が接近して怖い局面です。渡辺棋王の攻め、羽生竜王の受けの展開になりました。



84手目

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渡辺棋王 ▲ 飛車、金、歩

羽生竜王 △ 角、桂、歩4枚


厳しそうな桂打ちが入りました。しかし、▲7九玉、△4八桂成に▲8七銀が壁銀を解消し、粘り強い指し回しにみえます。



105手目

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渡辺棋王 ▲ 金、歩

羽生竜王 △ 飛車、金、歩6枚


この局面で羽生竜王の投了となりました。これで渡辺棋王が決勝進出を決めました。次に10月27日に大阪市で行われる丸山九段と菅井七段の勝者と戦います。次回の対局にも注目です!