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第32期竜王戦1組ランキング戦 羽生九段VS永瀬七段

4月23日広瀬竜王に挑戦する竜王戦1組ランキング戦の羽生九段と永瀬七段の一戦を振り返りたいと思います。

ここまでの両者の対戦成績は永瀬七段の6勝3敗と永瀬七段が勝ち越しています。

羽生九段は言わずと知れた棋界のスーパースターです。永瀬七段は受けが持ち味の居飛車党の棋士です。

今期の成績は羽生九段は1勝1敗(0.500)、永瀬七段は4勝0敗(1.000)です。



2手目

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永瀬七段 ▲ なし

羽生九段 △ なし


2手目△8四歩で後手が居飛車が明示しました。最近は角換わりの将棋が増えています。



12手目

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永瀬七段 ▲ なし

羽生九段 △ なし


永瀬七段の作戦は矢倉でした。先手の矢倉は後手の急戦策で採用が減少していましたが…

ただ、永瀬七段は研究家としても有名ですので、研究した手が見れるかもしれません。

後手はさっそく飛車先の歩を突き、急戦策を匂わせています。



26手目

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永瀬七段 ▲ 歩

羽生九段 △ なし


後手がさっそく仕掛けました。先手に▲4六銀と指される前に5筋の歩の交換をしました。



33手目

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永瀬七段 ▲ 歩

羽生九段 △ 歩


先手が位を確保しました。形勢はまだまだ難しいと思います…



39手目

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永瀬七段 ▲ 歩

羽生九段 △ 歩


▲6七金ではなく、▲5七金と上がりました。次に▲4六金として中央の位の確保を目指します。



49手目

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永瀬七段 ▲ 歩2枚

羽生九段 △ 歩


後手から△6五歩と仕掛けました。玉形の堅さは後手の方が堅さそうですが、角筋に入ってもいると考えられます。



65手目

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永瀬七段 ▲ 歩

羽生九段 △ 金、歩2枚


拠点に銀を打ちました。飛車が逃げると▲3四銀として飛車先を突破する手が厳しそうです。後手の受けが難しそうですが…

▲3四銀から以下、△5四金、▲2三銀成、△同金、▲同飛、△5三金、▲5四歩がぴったりで先手が良さそうです。



72手目

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永瀬七段 ▲ 歩

羽生九段 △ 歩3枚


65手目から以下、△8二飛、▲3四銀、△1二金、▲3五角、△3一角、▲2二歩、△同金まで進みました。

後手が受けに△1二金と使い、その金が2筋の壁になったのでは後手が厳しそうですが…



82手目

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永瀬七段 ▲ なし

羽生九段 △ 歩6枚


▲8七銀はすごく厳しそうな手ですが、後手も飛車と金の両取りがかかっており、忙しい局面です。



投了図

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永瀬七段 ▲ なし

羽生九段 △ 金、銀、歩5枚



この局面で羽生九段が投了しました…

以下、△同玉、▲6三飛成、△同玉、▲6二金までの詰みです。

永瀬七段は決勝トーナメントに進出を決めました!