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第77期名人戦 第3局 佐藤名人 VS 豊島二冠

5月7、8日に行われた名人戦第3局を振り返りたいと思います。

ここまで開幕2連勝中の豊島二冠が名人奪取に王手をかけるのか?それとも佐藤名人が反撃の狼煙となる1勝をあげるのか?

両者の対戦成績は豊島二冠の13勝6敗と勝ち越しています。同世代の両者ですので、これから対局数も増えていくと思います。



2手目

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佐藤名人 ▲ なし

豊島二冠 △ なし


2手目△8四歩でスタートしました。最近の豊島二冠は△8四歩を採用することが多い印象です。佐藤名人の今期の成績は1勝2敗(0.333)です。まだまだ始まってばかりですが、調子を上げていくためにも本局は星を獲りたいところです。豊島二冠の今期の成績は3勝0敗(1.000)です。名人戦2連勝の勢いそのままに全勝で突き進んでいます。



13手目

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佐藤名人 ▲ 角

豊島二冠 △ 角


戦型は角換わりになりました。第1局の千日手局も合わせるとこのシリーズで3局目になります。先手は▲3八銀として棒銀、早繰り銀、腰掛け銀のどの可能性を含みにしています。



40手目

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佐藤名人 ▲ 角

豊島二冠 △ 角


豊島二冠が△4一飛と指した局面です。次に△3一玉を指せれば先手から仕掛けることは難しくなります。後手は千日手歓迎ですので、待機策を取ることができます。



41手目

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佐藤名人 ▲ 角

豊島二冠 △ 角


後手の飛車先が通る前に佐藤名人が仕掛けました。まだまだ形勢判断は難しいと思いますが、自分なら先手を持ってみたいです。△同歩ですと、▲同銀、△同銀、▲同桂、△4四銀、▲4六歩で先手の駒が捌けて指しやすそうです。ですので、△3一玉又は△5二玉が予想されます。



47手目

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佐藤名人 ▲ 角

豊島二冠 △ 角、歩


先手が矢倉に入玉しました。先手玉は安定しているので、先手持ちです。後手は苦労が多そうに見えますが…

ただ豊島二冠はソフトを取り入れた研究に定評がありますので、この展開も想定内かもしれません。



54手目

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佐藤名人 ▲ 角

豊島二冠 △ 角、歩


ジリジリとした駒組みが続いています。先手は隙をついて穴熊に組む方針を見せました。これに対応して後手も飛車を4筋から8筋に戻しました。

穴熊まで組めれば先手の作戦勝ちですが、次に▲9九玉とすると、5筋が気になります…